夕飯あと
Patinationを壊された掛け時計に、夕食後40分ばかり手を入れました。あと三回ぐらいは手を入れないといけないようです。 そして最後につやを与える。どうでしょうね。計4~5時間ぐらいの仕事でしょう。そうすれば、世の中の98%のひとには気がつかれなくなると思う。この段階では向かって左側が正面から見るとわかる。こういう修復は一気に出来ない。...
View Article錬金術のススメ
英国で一番何を学んだか?と言うと「古物の錬金術」だと答えます。 英国人はこれがじつに上手い。イタリア人もそうとう上手いですが、英国人のほうが上手い気がします。 長年このブログを訪問されている方はお気づきと思いますが、私は懐中時計でも家具でも掛け時計でも、何でも壊れているものを安く買って直しています。...
View Article一日は◎で終わる
昔のヨーロッパでは文字が書けなくて自分の名前も書けない人は×を書いた。 自分のこどもがあまりに悪い点を取ってきて、親が先生からの手紙の答に×を書いたりする。 手紙も普通は○で終わって名前を書く。一日も終って○でおしまい。 宵越しの不安、不満、怒りは残さない。 これを英語で wind down といいます。ゼンマイをゆるめ切って休む。朝は wind up ネジを巻いてスタートする。...
View Article電話井戸端会議
今朝はトニーに国際電話。彼がマサチューセッツ工科大学から出す本に、ちょっと手を貸したので、そのことなど。あとは業界噂話。 もっぱら二人でアメリカの悪口。「まあ、書いても書いても、確認の法律的文書が送られてくるのでたまらんな」と言うような話。アメリカの会社は30年前のカタログからの写真引用でも、「弁護士を通してくれ」と言われる。...
View Article日本の憂鬱
夕暮れどきになって、「ああ、今日も充実した良い一日だった。人生に区切りを入れる一日を積み上げた。あとは炊き立てのうまい夕ごはんを食べ、、」と深い満足と感慨を感じる人がいますか(笑)? 正直、もう生活に追われてアップアップしている人がほとんどなのではないか?...
View Article朝食の重要さ
昔、英国でドイツ人のデュルクと「おはようございます」と「こんにちは」を区別する国、しない国で、大きくキャラクターが違うのではないか?と話したことがありました。 ドイツや英国や日本はする。イタリア、スペイン、フランスはしない。 興味深いことは、そういう午前・午後で一線を引き区切りを付けるところでは、朝食がシッカリしている。...
View Articleプレイエル撤退
ネットのニュースで名門プレイエルがピアノ製作から撤退すると知りました。ネットでは「ショパンも使ったピアノ」という見出しでしたが、私にはショパンといえばエラール、プレイエルといえばランドフスカとドビュッシーです。 考えてみれば、いまやプロはスタンウエイかベーゼンドルファーで、残りの圧倒的多数はYAMAHA、、みたいな住み分けではないのか、日本ではそこにかすかにカワイ?...
View Article派閥
鳩姫はかつて天善の隣組であった。いまは近江の國へとつぎ、御世とりの子育てに励んでおられた。 「天善さま。じつは青年で双輪術をきわめんと燃える志の者があり、ご紹介したいと思っていたのです。」 「左様か。来る者は拒まぬが。いかなる青年かおきかせあれ。」 「尾張の國に生まれ、三年ほど大店で修業のののち、阿波、土佐を武者修行でめぐりてのち、江戸に登り、鉄筒製造兵法指南所に入門した由にござります。」...
View Article一人対巨人
「使用済み燃料棒の取り出し移し替え」があまりに危険なので、アメリカが「立会わせろ」と言って来た。「ほうっておくと、大きな失態をしても知らせてこないから、、」という側面もあるだろうし、アメリカ西海岸の安全にも関わってくる。そうでなくても6年後には汚染水がかなりの濃度で西海岸に澱むことがわかっている。なにせ、東北から大型オートバイすら流されて西海岸へ漂着しているんですから。...
View Articleカンどころ
よく行く店での話。私は行くと誰が厨房に入っているかまず見る。奥さんが入っている時は食べ物を注文する。ほかのコックが入っていたら珈琲だけ。 だって不味いから(笑)。 炒飯や焼きソバのたぐいでも、皿の底に油がギトギトに残るぐらい油を使う。つまりは『焦げ付くから油をたくさん入れよう』というのでしょうが、それは間違っている。 それは「なぜ焦げ付くのか?」という科学的な話をおさえるべきなのです。...
View Article記憶に残る1流
なんかの時に参考になりそうな紙モノを私はけっこうとっておきます。 それは「色見本」としてだったり、「こういうイメージで他の色と合わせたいので、単色では寝ぼけていても良い」とか色の指示を出してみたり、あるいはレイアウトや活字の組み方の参考として。 そんな紙の中に、あの会社のチラシがあった。 「う~~ん。この人すごいな、ただものではないな。」 しかし、名前とかは一切わからなかった。...
View Article酉の市
さすがに睡眠時間4時間弱で、週末・休日なしで1年以上と言うと、身体をやられます。体調最悪。 こりゃまずいな、とここ数日は煙草・珈琲もやめています。 これから5日間は自転車のことは一切仕事停止。完全休養宣言。あっちこっち痛いところにくわえて、力仕事のやりすぎで歯まで痛くなってきた。運動選手が歯を食いしばる系はたいへんというのがよくわかる。...
View Articleなぜ自転車なのか?
私が自転車!と思い詰めてから45年以上が経過しました。やり始めた頃はアメリカで自転車が登り坂、島野も輸出でずいぶん潤って、それを注入して、三光舎やサンツアーへの遅れを取り戻したいと思っていた時代でした。...
View Articleキリギリスは金持ちだ
童謡の「コガネムシは金持ちだ」というのは、つきはなして聴くと旋律も陰気で『スゴイ恨み節だな』と思う(笑)。あれの替え歌を「クワガタだって金持ちだ♪、、、タマムシだって金持ちだ♪、、、」と延々とつづけてこども時代歌っていた。 あれをうらやんでいる主人公は人なのか虫なのか?というのは日本の社会を知るうえで重要だと思う(爆)。...
View Article1トビ2不二3チンドン
「天善さま。なにか良いことはございましたか?」 「さあて、良いことか。」 「いつも天膳さまにそう訊かれますもので、今日は先手でございますれば。」...
View Article8割主義
自分の中に『てんびん秤』があるような気がします。それを使って衰えてくる体力部分とそれを補う経験や知的部分をうまくバランスを取ってやってゆく努力。これは40代からかなり意識的になった気がします。それを続けてきて、いまやっと無意識にそれをカヴァーできるようになった。自分が自転車で大きい事故も入院も一切しないでこれたのは、この「8割主義」のおかげだったように思う。...
View Article登城
天善は桔梗門を眺め、堀沿いに歩いて平手門より本丸へ向かった。 「みごとな造りじゃ。『あのう衆』の組みたる巨石は印華帝國のまちゅぴちゅの石組みにも負けぬ。」 ゆるやかに分れたる道は二つの方向へ場内に流れ込んだ敵を分断し、それをさらに分断して四つにする。その切り離した敵軍勢をはさみ撃つ櫓と後方より攻める。 「これはかなうまいな。まさに不落のつくりじゃ。」...
View Article萬燈会
その日も天善は明け六つに起き出し、飯炊き、掃除、洗濯を済ませ、さすがに世の中は休みの日であるからと、少々の朝寝を半時ほどした。 その眠りを破ったのは、錬鉄入道よりの知らせであった。 「拙者、六所宮まで遠乗りにまいった故、双輪術精進に必要なるもの拝領したき故、天狗山まで馳せ参じたく、、、」というものであった。...
View Articleネタ切れ?
フト気がついてみると、サイクル・モードショーは終り、11年担当された葉山さんは事務局を移ることになったとメールが来ました。お疲れ様でした。心中複雑です。 そもそもあのショーは、世の中が大清乾隆年製の部品や車輌ばかりになって、ショーが実務的で台・清部品見本市みたいになり、面白くないので、そういうものを表に出さずスポーツ車のみに焦点を当てる、という意味合いがありました。...
View Article秘密の定義
「天善殿、天善殿、何を考えておられるのか?」 「いや、この國の行く末をな。過去、長州者が跋扈するとろくなことがなかった。歴史は繰り返すようだ。」 「ろくなことがない?」...
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