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Channel: 英国式自転車生活
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8割主義

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自分の中に『てんびん秤』があるような気がします。それを使って衰えてくる体力部分とそれを補う経験や知的部分をうまくバランスを取ってやってゆく努力。これは40代からかなり意識的になった気がします。それを続けてきて、いまやっと無意識にそれをカヴァーできるようになった。自分が自転車で大きい事故も入院も一切しないでこれたのは、この「8割主義」のおかげだったように思う。

それに対して、『永遠に続く30歳』を目指していた人の多くが身体を壊した気がする。

どこかで「自分の年齢を受け入れる」部分がないといけないのではないか。『ゆるやかに歳はとっても、健康は衰えない』と言うスタンス。いま自分の歳で、腰も首も膝もなんともない、薬も飲んでいない、それで上等なのではないかと思う。このペースで行けば、あと15年、20年はうまくゆけば『痛い部分なく歳が取れるのではないか?』と期待している。こればかりはわかりませんが。

昨日の午後、高尾山へ登って、また歩いて琵琶滝を廻って降りてきました。ミシュラン・ガイドの影響でロープウエイのまわりなどには人がワラワラいた。ほとんどが団塊の世代でした。山登りの服装にストックを二本持って。御苦労様です。男坂・女坂のまわりは中高年の原宿とげぬき地蔵状態。私はツイードジャケットにツイード・キャップ、普通のズボンにネクタイというドクター・ワトソンの格好。

ほんの8年前は静まり返り、山の霊気満ち溢れる落ち着く場所だったんですが、面影はまったくなかった。

人があそこまで増えたせいでしょう、鳥がほとんどまったくいなかった。日本の典型的な観光地となった気がします。あまりの雑踏に、ケーブルカーもリフトも20分以上待つ行列。私は『徒走』でしたが、登山道に人影はなかった。若者が、女性が1人、男性が3人出会っただけ。『ああ、むかしのままだ』とホッとする。

今度はシャーロック・ホームズの格好でシルクハットかぶって登山道を降りたら、みんなビックリするかも(爆)。『エロイムエッサイム』。ホームズに見られずメフィストに見られたりして。お堂はあるし、風景は水木さん的です。

ついでに麓のカフェで「ブルーマウンテンを。」とか言ったりして(笑)。

じつはいろいろな医学調査で、自転車ばかり乗っていると『骨は弱まる』ことが判っています。ツールの選手などのかなりの人でも骨がスカスカになっている。彼らの多くはレース中以外はほとんど自動車移動、しかも自転車は乗るけれど歩かない。

これは私は30歳ぐらいの時に気がついたのですが、歩く時の脚の筋肉と自転車の時の筋肉では、似ているけれど微妙に違う。私は両方やらないといけないと思っています。しかも「クルクル回せ」とか言っているわけですから、骨に圧力はかからない。

こんな感じで『てんびんでバランスをとって』、75歳ぐらいになっても自分の足で高尾山を上り下りできたらたいしたもんだな、と思います。アレックスは80歳を越えて登り、90歳越えの寿命だった。

これはほんとうに、毎日の習慣の積み重ねの何十年にもわたる結果ですから、「永遠に続く30歳」で、初期高齢者で燃え尽きてしまって、最晩年は膝などの痛みに苦しめられるのは逆にたいへんだろうなと思います。

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