何を『杖にして』?
先週はごく近い人が2人亡くなった。 シェークスピアのジュリアス・シーザーの中に、シーザーが出かける時、妻がまがまがしい占いの卦が出ているので出かけないでくださいと頼む。 それを聞いたシーザーが、恐れるべきものは2つあり、兄弟のライオンのようなものだ。私のほうが兄であり、より恐ろしいのだ。出かけるぞ、と言う。妻はなぜそのように賢い貴方が分別をなくしてしまったのですか、と言うのですが、シーザーは、...
View Article自転車的スタンス
私の友人に自転車、モーターサイクル、自動車の3階級制覇の珍しい人がいる。これはじつは本当に珍しい。モーターサイクルと自動車はなんとかなっている人はいます。しかし自転車が難しい。 これは自転車の性格上、どうしても人任せに出来ない部分があるからです。 私などの場合、自転車の整備を他人に任せるということは考えられない。自分でやらないと安心できない。任せても絶対に信用できません。...
View Articleカウントダウン
クリスマスまであと一息。もう欧米では休みモード。 クリスマスカードも年賀状も一切書かなくなって10年ぐらい。年末年始はだいたい高齢者をかかえている家では、家事の一切の重圧がかかってくるので、それどころではない。 海外へ年末年始行くなどというのも今では考えられない。30年間ばかり、クリスマスは英国でというのが私の場合ほとんどだったので、東京のクリスマスを見ているとしらける。...
View Article年末年始の計画
なんだか隙間なく忙しく、私は自由になる時間は28日しかありません。年内はその12月28日に都内で、『納めのラン』として自転車をちょっと乗ろうと計画しています。御用とお急ぎでない方はぜひ。集合場所はまだ未定。年末の仕事の自動車と、仕事の人々が激減した中、都心を走るのは風情があります。...
View Articleハリウッド VS オーソン・ウェルズ
私はオーソン・ウェルズの映画が大好きでして、彼の「フォルスタッフ」「フェイク」「オセロー」など、すべて映画史上の大傑作だと思っている。 残念ながら、現在、彼の監督映画が劇場公開されたり、NHKなどで放映されることがない。まず、日本などでは通常目にすることはありません。しかし私は彼は大天才だったと思う。...
View Articleプロポーション・チェック
もうこの時期になると塗装もできないので、ちょっと組みに入る。写真はいままでで一番小さいサイズのバルケッタ。650Bのホイールで460mmのシートサイズまでできる。 こぶりのフレームは部品が大きすぎるように見えてしまう。クランクは160mmのサンツァー。作っていたんですね~。後にも先もこの1本よりほかにこのグレードで160mmは見たことがありません。...
View Article一晩で3度おいしい
20代のとき、キリスト教と一口に言っても、ローマン・カソリックと英国国教会、ルター派、東方正教会ではクリスマスの音楽も礼拝もずいぶん違うと本で読んで、クリスマス・イヴとクリスマスの当日、徹夜で3か所回ってみた。...
View Article珈琲の香りとチーズの焼ける香り
珈琲の香りとチーズの焼ける香りは私にとっては『喫茶店の幸福』の感じがする。とくに、朝11時前の日当たりの良い窓際で、チーズトーストと珈琲で時間に追われずゆったりと、、というのはまことに贅沢な感じがする。 この喫茶店でチーズトーストというのは日本特有のものだと思う。誰かがイタリアのピッツア、パニーニ、ドイツのケーゼブローテを適当にアレンジしてやったのだろうと思う。...
View Article奇妙な光景
何年か前のことですが、自転車の集まりにお医者さんが古い自転車を持って登場したことがありました。趣味の自転車の集まりだったのですが、私が異様に思ったのは、そのお医者さん、動かない自転車を押してきたのでした。しかも3台動かない自転車を押してきた。2台は看護婦さんが片手に一台づつ押してきた。どれも動かないのです。...
View Article納めのラン延期
28日を当初計画していましたが、電気工事などが入るので、私はその日も出られなくなり、中止となります。 30日の午後2時に、小田急線代々木八幡の改札踏切あたりに集まります。みなさん忙しいようなので、最悪は私一人か?(笑)
View Articleクリスマスのあとの定番
『なにも無駄にせず、つぎの時のために平素はつつましく、質素に』というのが英国流ですから、今の時期は、 「クリスマス・ディナーのあまりものの変奏曲」というのが基本。 ジャガイモ、野菜、ビーフの残りでフィリングを作り、パイ生地で包み、コーニッシュ・ペイスティを作った。これはけっこう古い料理で、その文字は13世紀ぐらいまでさかのぼって見ることが出来る。...
View Articleウェストミンスター・アベィ
たまに明治の人たちがヨーロッパをはじめて見て、地下鉄が走り、巨大ドームの駅があり、テムズ河岸に近いストランドや、ザ・シティ、タワーブリッジ、ウエストミンスター・アベィ、セント・ポールを見たらどう思ったかな?と考えます。 パリの駅舎もロンドンのものにひけをとらない。現代の日本の渋谷、新宿、池袋は?...
View Article『一生飽きない』ということ
ひのたまはちおうじのほうは忘年会も終わり、「くかざり」を避けて大掃除も済ませ、正月のものを昨日設置し、一安心ついたところです。 その忘年会の面々はみんな雑誌でカラーグラビア数ページはれるぐらいの人たちなのですが、話題は『手放すことについて』になった。 そこに来ていた人たちは3つのタイプに大まかに分かれました。 1)思い入れがあって、決して何も手放さない、いや手放せないタイプ。...
View Article師走の夕暮れ
日没まで半時ほど。「今年はもう勝負あった、これにて今年は終了じゃ」、天善は挨拶回りと寺社参りに馬を引き出し走らせた。鎌倉街道を抜け金剛寺に参拝する。人気もまばら。境内には三人しかいない。本堂には仏教徒の五つの徳目を表す五色布がまわりを覆っていた。 御籤を引く。大吉。一週間ほど前に世を去った朋輩のため、祈願するべきか一瞬迷った。彼は無宗教の人であった。...
View Article老人になるということ
先週自転車の仲間から電話がありまして、1時間ぐらいの長話になった。彼の母上も要介護で、この間再び脳内出血して、いまは話すこともたいへんになっている。 前回会った時は、家を出る時に、急に母上の支度をしないといけないことがあって、遅れてきた。これは私もよくある。なにしろ飲み水から、食事、スナックに至るまで、すべて仕度をしてから出ないといけない。緊急時用のPHSも使えるようにして出かけないといけない。...
View Article大気感
暮れの押し迫ってきた30日、都心を自転車で走ると『世の中がちょっと違った視点』から見える。 昔は電車か自動車で都心にいましたから、あまりそういうことは考えませんでした。 「電車に乗り、駅で降り、整然とぞろぞろゆく雑踏に入る」、これは「人の川」に入る感じ。あまりその雑踏の全体像が見えない。...
View Article大晦日、準備万端
やはりこの時期のひのたまはちおうじは風情があります。山のような薪が積まれ、朝までかがり火を焚く準備万端。火の用心の拍子木の音。神社の大太鼓の音。近くを通るだけで薪の良い香りがする。 いかに欧米風のこじゃれた店がたくさんあろうと、繁華街まで便利であろうと、私はもはや都心には住めない。 田園双輪生活にまさるものなし。あと4時間ほどで深夜の獅子舞を見に出かけます。毎年の峰走り巡礼。...
View Article電飾のマントルを着た銀杏
ミッドナイトブルーの闇にすっくりと立って、今にも歩きだしそう。歩きだしそうなのが数本あった。買い物の途中で出会ったマントル姿の銀杏。顔は星ですね(笑)。 まだ帰らなかったんだ。
View Article闇から光へ
私はだいたい毎年12月10日から25日ぐらいまでの間、なんだか沈鬱な空気に頭を押さえられている感じがする。日照時間も一年のうちで最短になっているわけで、365日自転車での生活を送っている私には、そういう自然の変わり目がひしひしと動物的に感じられるのかもしれない。...
View Article正月の食べ物
去年、老母が「おせちをどうするのか?」とカタログを見ながら思案していた。 買うのは簡単なのですが、「昔はこういうのはおせちには入っていなかったよな」というのがかなりある。 「来年は自分で作る」と言ったら、親戚までもがみんな「無理」だという。 「何を言ってるんだ。自転車を作ることから比べたら、お節料理などわけはない。」 とやってみたものの、忙しい身にはけっこうたいへんでした。...
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