いまだにウグイスがいない多摩地区。交通公園の向山には毎年何羽もくるのに、今年は一羽もいない。一羽だけ遠くで鳴いていた場所へ夕方行ってみました。ウグイスは夕方でも鳴くので。
丘の上から鳴いているのが聞こえました。一羽だけ。果たして配偶者はいるのか?
この1羽も来年はいなくなったら、いよいよゼロかな、と思うと感慨ひとしおでした。もはや万葉集に詠われた多摩の横山も、チーズに生えた青カビのように残り少なくなっています。
隣の百草や高幡でサンショウウオが数年前から目撃されなくなったように鳥も居る種類が変わるのか?この丘から見える立川では、焼却場の枯葉を燃やした灰が、放射能値が高く、袋詰めにして敷地いっぱいに山積みしていました。そういうものをたっぷり浴びたミミズや昆虫などを食べた鳥たちへの影響もはかりしれない。
下を流れる多摩川へ流れ込む川も、ほぼドブ川化遊歩道完成していました。残った反対側の土手を固めればカルガモのヒナも雀も水を飲めない河岸の完成です。かつてはさまざまな季節の草の生える泥の河岸でした。つい6年ほど前は鷺が歩き回り、亀がいた。
「彼らのセメント好きなこと白蟻のごとし」(笑)。「セメント川」とか「セメント渓谷」とか「セメント台」「セメントが丘」「セメント・ハイツ」「セメント・ヒルズ」(爆)。
「耳をすませば」、ショベルカーの音が聞こえ、コンクリート・ロードに「セメント山」。青い山は遠くになりにけり。