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Channel: 英国式自転車生活
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コスメティックは最後に

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昨晩、寝る前に1時間ばかり時計をいじって、動かしてから寝ました。「朝起きても動いていますように」。

さっき見たら20時間以上動いていて、けっこう時間があっている。「完全に不動品」、「部品取り用」として引き取ったのですが、まったく問題ない。なぜ、これを「部品取り用」としたのかわからない。みんな、機械の故障に対してあきらめやすくなっているのではないか?

時打ちはたまに不調。振り子のねじれが大きく調子を損なっていたので、そこの修整でほぼトラブル消滅。先の置時計を出している職人さんのところへ時打ちの調整に持ち込もうと思います。

外側のなくなっている部品を作ったり、文字盤のはがれはまったくわからないぐらいにはすぐ直ります。

永井荷風の本を古本屋で300円で発見。うちの直した時計と小説の舞台と、数年しか時代が変わらない。この墨東綺譚は、荷風自身の写した写真が10枚入っています。これは復刻ですが、もし本物の初版本なら450万円以上する。紙の質まで同じにやっているので本物と見分けはつきません。文章も写真も装丁も活字も本物そのまま、手触りすらも同じ。なぜ300円で売れ残っていたのか謎です。

つまり、本から食器から、昔は村長とか裕福な医者の自宅ぐらいにしかなかった最高級柱時計まで揃えても、中級グレードのアジア製の安い自転車のクランク1セットより安い、ということです。一生に稼げる総額は決まっているわけですから、そういう「世の中で過小評価されている格安品で贅沢する」というのは、若い世代には上質を知るうえで良いのではないか?

私はコレクターではないので、このくらいのガラスのヒビは気にしない。

今日、入った喫茶店も明治~大正の風情でした。これから、幕末~明治~大正のものが見直されるのではないか?と言う気が強くします。

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