Quantcast
Channel: 英国式自転車生活
Viewing all articles
Browse latest Browse all 3751

朝から30度を越えると

$
0
0
7時ごろから30度を越えるというのはすごい。うちのうらのほうでは、もう6時ごろから、ミンミンセミ、アブラセミ、クマセミなどすでにセミしぐれです。

8月といえば、昔はチリンチリン鳴らして後ろに木箱をつけ、麦藁帽子をかぶって自転車でアイスクリームを売っているようなひと、自転車にリヤカーで風鈴とか、金魚売すら見たことがありますが、今ではとうてい無理でしょうね。

夏の風物も変わって行くのかもしれません。

いまだにはっきりと年代を覚えているのですが、私は1983年を境に避暑に行っていません。逆に言うと私が避暑に行った最後の年が1983年。

その前は、真夏にヒルマン・ミンクスで別荘まで父と言った記憶すらあります。よくいけたなと思いますが、ついでに田舎に墓参りに行くと、茅葺屋根の家の中がすごく涼しかったのを覚えています。

その田舎の古い家屋が、茅の調達が難しくなって、屋根の傾斜角度を変えて、銅葺きにしたところ、夏が耐えがたく暑くなりました。土間はセメントで固められ、土の吸湿性はなくなった。しかも「ぶっそうだから」と窓を閉めるようになった。畳300畳も広さのあるところをクーラーを入れられるはずもなく、畳のカビがひどくなった。

それを見て、何かが終ったな、と強く感じたのでした。夏を長野へすごしに行くことはなくなりました。

80年代、90年代の夏の思い出は、ヨーロッパ。私の長野の親戚のところではいつのまにかまったくいなくなった蛍が、ミュンヘンの公園では飛んでいた。まあ、夜のミュンヘンの公園は物騒でしたが。

いまや、ひのたまはちおうじエリアから夏でも出ることはあまりなくなりました。

ここ数日は蒸し暑くなったせいか、朝、うぐいすが鳴かなくなりました。もっと涼しい山の上のほうへ行ったのかもしれません。

日本も不景気が深まったのか、規制がふえたのか、関戸橋の花火大会も行われなくなりました。

さて、これからの日本の夏はどうなるのでしょう。都会でクーラーの入った病院の窓から、しだいに追い詰められて面積をセメントの海に侵食される緑を眺めて晩年を過ごすよりは、緑の風が涼しい田園で、ピムズでも飲んで、ハンモックで本を読み、読み疲れたら眠るか、自転車で走りに出る生活をしたいものです。

Viewing all articles
Browse latest Browse all 3751

Trending Articles



<script src="https://jsc.adskeeper.com/r/s/rssing.com.1596347.js" async> </script>