塗師から連絡で、今度の新色がたいそう塗るのが難しいという。『勉強になっちゃうから』とのこと。これは専門用語で、慣れないことをはじめてやって、完全に割の合わない赤字ということです。
この色、続けるか、今回限りでやめるか、難しいところです。
今日・明日、フルに動いて下地を仕上げてもう一ロット塗師に送れるかどうか。やはり1か月27日労働やってもフレーム6本は無理です。フレームが出来ても組む時間がない。ホイールはチェンライン出しから、ワッシャー探して、デッドストックのハブの内部を洗浄して、グリスアップして、、とやっていたら、1ペアを組むのに1日半から2日かかる。そっちをやっていたらフレームが今度は出来ない。
何度も言いますが、ルネは娘のリリに手伝わせ、火入れや組み上げをいくらかデュボアに任せ、ヤスリかけなどの作業をパスカルに任せ、それで月5台だったという。そこに倉庫代、光熱費、材料費、梱包材料代、部品代、すべてかかってくるわけですから、本来ならハンドビルトの自転車は50万から100万円が妥当な数字だろうと思う。それは決して高くはない。
なかにはすべて中古部品で組み直しで14万円とか言われて、急がされるわけですから、まともな神経と経済感覚の人はやっていられない職業でしょう。逆に言うと『8日以上の熟練労働を3万円でやって経費を払って暮らせ』というのに等しい。
断言するが、たぶん、こうしたハンドビルトのツーリングおしゃれモデルの自転車は、私の世代の職人で最期になって、作れる人は日本から消滅するでしょうね。
未来的な変形ロードフレームは作るのがたやすい。もし、それにビルダー自身がまたがって、レースのワンステージ250kmとか、ブルべで500kmを走ったら認めてやってもいい(笑)。
フルッチョは自分が乗りたくてミウラやエスパーダを作った。実際に自分で乗っていた。私はそこを評価する。W.O.は自分が乗りたくて8リッターのサルーンを作った。『独裁者から大金を貰って、その独裁者の信条と威信を世界に示すために、自分が乗らないものを作って、ローゼマイヤーに乗せた人もいました』。そういうのには共鳴しない。自転車も同じでしょう。
この環境問題が叫ばれるなか、『人々のライフスタイルを、自転車を軸に再構築できる車両を作らなくてどうする?』
この色、続けるか、今回限りでやめるか、難しいところです。
今日・明日、フルに動いて下地を仕上げてもう一ロット塗師に送れるかどうか。やはり1か月27日労働やってもフレーム6本は無理です。フレームが出来ても組む時間がない。ホイールはチェンライン出しから、ワッシャー探して、デッドストックのハブの内部を洗浄して、グリスアップして、、とやっていたら、1ペアを組むのに1日半から2日かかる。そっちをやっていたらフレームが今度は出来ない。
何度も言いますが、ルネは娘のリリに手伝わせ、火入れや組み上げをいくらかデュボアに任せ、ヤスリかけなどの作業をパスカルに任せ、それで月5台だったという。そこに倉庫代、光熱費、材料費、梱包材料代、部品代、すべてかかってくるわけですから、本来ならハンドビルトの自転車は50万から100万円が妥当な数字だろうと思う。それは決して高くはない。
なかにはすべて中古部品で組み直しで14万円とか言われて、急がされるわけですから、まともな神経と経済感覚の人はやっていられない職業でしょう。逆に言うと『8日以上の熟練労働を3万円でやって経費を払って暮らせ』というのに等しい。
断言するが、たぶん、こうしたハンドビルトのツーリングおしゃれモデルの自転車は、私の世代の職人で最期になって、作れる人は日本から消滅するでしょうね。
未来的な変形ロードフレームは作るのがたやすい。もし、それにビルダー自身がまたがって、レースのワンステージ250kmとか、ブルべで500kmを走ったら認めてやってもいい(笑)。
フルッチョは自分が乗りたくてミウラやエスパーダを作った。実際に自分で乗っていた。私はそこを評価する。W.O.は自分が乗りたくて8リッターのサルーンを作った。『独裁者から大金を貰って、その独裁者の信条と威信を世界に示すために、自分が乗らないものを作って、ローゼマイヤーに乗せた人もいました』。そういうのには共鳴しない。自転車も同じでしょう。
この環境問題が叫ばれるなか、『人々のライフスタイルを、自転車を軸に再構築できる車両を作らなくてどうする?』