身長が180cmを超え、183とか185とかになると、700Cのフレームはヘッドチューブが長くなって、どうも見た目が悪くなる。なんだか、ホイールサイズが小さいように見えてしまう。
これは私が465mmのバルケッタでやっていることの逆でして、むこうは小さく見えないように工夫したのですが、大きいフレームは大きく見えない工夫が必要になる。
ちばさんは同じ方のスローピングトップで前上がりにしましたが、私は視覚重視でトップチューブ水平で大きく見えないようにした。どこで視覚的寸法をかせいだかは言わない(笑)。
シートチューブ625mmというのは、大メーカーの特注でもそこまでのものはない。トップチューブ625mmのスクエアフレームというのは、たぶん、日本でこのクラスでは前例がないと思う。
リア・キャリアも微妙に大きくして、フレームサイズと釣り合いがとれるようにしてある。フレームチューブも特注のもので、直径が太くしてある。通常,このサイズだとチューブが細く見えます。
「双輪生活」の『悠々と走る』に出ている自転車よりフレームサイズは6cm以上大きい。しかし、パッと見、そういうふうには見えない。そこが技なのです。『悠々と走る』のほうの自転車は私のサイズですが、このベアフレームは大きすぎて、サドルを付けたら私は乗れません。どうやって調子を見るか?(笑)。『3角乗り?』(爆)。
泥除けは『曲がりを変えた』(笑)。26インチ用を700Cの曲線に曲げ直した。スチールならではです。アルミならヒビが入る。『あ、あ、あ、このロットでそういうことをするのはおしまいですから』(爆)。
クルマのフロント・ウィングのミラーの穴をふさぐように、泥除けのツブシも叩き出して修正し、穴も埋めた。
色も問題でして、泥除けを黒く塗ると、小さく縮んでやはりホイールが小さく見える。白く塗るとチャチい。同色に塗ると締まりがない。ここが腕の見せ所です。自分用ならアメジスト色の透過性かなんかに塗ってしまうんですが、オーナーは『駐輪場で目立たなくしたい』というので、カブく仕上げは出来ない。
まず、難しいんです。塗装にキズが付かないように、まずベアフレームで組んでみて、泥除けとの隙間調整や穴あけを済まさないといけない。もうひとつ。この車両、アダプターリングを制作しないといけない。
見ごたえのある車両になると思います。それでもうちは台湾製の価格だ(爆)。