Quantcast
Channel: 英国式自転車生活
Viewing all articles
Browse latest Browse all 3751

朝の一服

$
0
0
お寺の一日は朝3時からはじまりますが、農村でも朝3時半とか4時とかには季節によっては田圃の水をみに行く人をみかけた。なんで、そんな人を見かけたか?というと、うちの菩提寺が遠くて、どうやっても4時間ぐらいはかかるのです。

いま特急が途中まで走っている21世紀においても、パソコンで『乗換案内』をチェックするとやはり東京から4時間以上かかる。出発時間によっては6時間コース。そこからさらに山を登るわけですからたいへんです。

「リニア新幹線ができたらどうかな?とチェックしてみましたが、その駅からやはり数時間かかることが判明して、たとえリニアが開通しても3時間半は切れないようだ(笑)。

むしろ新潟などの方が時間的にははるかに出やすい。

うちの父と中央高速が開通していなかったとき、早朝の法事に向かい、真夜中1時ごろ世田谷のうちを出て、4時ごろに到着していたので、高速が出来てカメラが付いて、むしろ移動に時間がかかるようになった(笑)。

それと、父のコースレコードはカタログ・スペックが上の別のモデルでチャレンジして破れなかったことが、若い私には興味深かった。

たぶん、これは英国でも同じだ。英国に速度制限が導入されたのは、アメリカのならず者が英国のM道路で最高速度テストをやらかしたからだ。これは英国の国会で問題になった。

もし、あんなことがなければ、英国のM道路もアウトバーンのような状態のまま残り、英国の自動車産業ももっと違う道をたどったのではないか?と思う。

なので、私は長年、キャロル・シェルビーだとか、その友人のリー・アイアコッカだとかがムシズが走るくらい嫌いだった。

英国で古い人の話しをきくと、クルマでケントからセントぺテルスブルグまで仕事でよく往復していたとか、早朝英国をクルマで出て、昼にはパリで昼食とか、可能だったようだ。そういう環境があって、列車より荷物を運ぶ手間がなく、ドア・トゥ・ドアが出来る高級車の需要があった。

その意味で、現代の速いだけのものは、昔のものとは、根本のところで違うと思う。

日本はどういう風にしたいのか?これから人口も減るし、そんなに自然を破壊しつくさなくてもよさそうなものだ。『むしろ、元に戻すことを考えたほうが良い』。

歳をとったら、自分のそれほど遠くないエリアですべてが完結していたほうがよい。その周囲が良ければ、遠出する必要はないだろう。その「良い場所」が点在していて、残っているところに観光客が密集しているのはよくない。

はるばる何百キロも出かけて行って、『ほんとうによい場所は通りのほんの100mだったりする』。そういう場所は世界的な規模で眺めたらたいしたことはない。

朝4時過ぎからひと働き済ませ、お茶で一服、そのあとは自転車で移動できる範囲で生活できれば言うことはないし、自転車で生活して楽しいエリアに住むのが私の中でひとつの基準になっている。

Viewing all articles
Browse latest Browse all 3751

Trending Articles



<script src="https://jsc.adskeeper.com/r/s/rssing.com.1596347.js" async> </script>