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「汚染土を東電へ返す」

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2日前の東京新聞の夕刊に、福島県二本松市の関久雄さんが放射能に汚染された自宅の庭の土をリュックサックに入れて背負い、東京を目指して歩いていると言う記事が一面に出ていました。

その汚染された土を東京電力と経済産業省の職員に手渡すつもりだそうです。

こういうのは応援したくなります。放射性物質は原子炉から飛んできたもので、もとから関さんの家の庭にあったものが変化したり変異したものではない。一部の弁護士が屁理屈をこねていましたが、これは東京電力へ返すべきものであることは間違いない。

手に持った小さい袋でも、持ち歩いていると毎時0.27マイクロシーベルトで、24時間身につけていると、155日で、年間被曝限度に達してしまう。

こうして東京電力へ「自分たちには自分の持ち物である土壌と、東京電力の持ち物である放射性物質とを分離する方法、手立てがわからないので、放射性物質を除去して、私たちの昔のままの土壌をご返却ください」と手渡すのが良いでしょう。東京電力はどうするでしょう?受け取り拒否でしょうか?受け取って、それを東京電力が廃棄しようとすると、放射性物質汚染対処特別措置法に違反する。

それを携行して、移動するのを禁止する新法は作れないでしょう。それをすれば除去作業もすべて禁止しないといけなくなるので。

また、今週の週刊現代の、福島第一の4号機が再び傾き始めた、と言う記事も興味深い。燃料プールの冷却が出来なくなって温度があがると、それが燃え始め、昨年の事故の10倍の放射性物質が放出されるという詳細なリポートです。その冷却水のパイプなどが突貫工事のものなので、大きい地震には耐えられないだろうという。実際この週末には、工事の不手際でその冷却水路を損傷させて、温度が上がってしまったらしい。

大地震のあとは動いたプレートの帳尻を合わせるために、ほぼ同規模の「アウターライズ地震」が同じエリアで起こることは学者の間では常識です。それが数ヵ月後に来るか、30年後に来るかは予測がつかない。ただ起こることは間違いない。

だとするならば、何よりも優先して、国家プロジェクトとして4号機を何とかするべきでしょう。しかし、イライラするくらい政府は何もしない。

こどもたちはどんどん福島県を離れていると言います。本来なら、国がそういうことをもっと国家プロジェクトでやらないといけないのではないか?

まずは、そういうことを書いているジャーナリズムを、買って支持表明することぐらいしか、今の私には出来ないのを歯がゆく思います。

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