この時期のみどりはほんとうに美しい。こういう美しさは海外ではあまり見たことがありません。
オーストラリアなどでもみどりはたくさんありますが、ほとんどがユーカリの木の仲間で、あまり多様性がない。日本の場合、さまざまな種類の木があって、葉の大きさや茂り方の差が風景に深みを与えている気がする。
今はちょうど新茶の季節で、たぶん、静岡や宇治のあたりはお茶の葉も良い具合なのだろうと思う。
多摩丘陵にもお茶は多く、道端にけっこう生えています。昔の人たちが自家用に植えたのが、いまだに摘まれることもなく生垣のように生えて残っている。
新茶を飲み、これから梅雨、夏に向かって成長する植物の力を見て、人間も四季の移り変わりのなかでこころにやる気を自然からうけているのだなと、この頃はしみじみと感じる。
四季の移り変わりが見えない人工世界で暮らしていると、自然からやる気をもらえないのかもしれない。