みなさん、中古のハブを買う時に、『見た目』と『球あたり』はみんな気にする。しかし、スポーク穴のまわりのコンディションを気にする人は少ない。
とくに、アルミ合金のハブの場合、私などは『触りたくない』感じのものがある。それはスポーク穴のまわりにシワがよっていたり、穴が楕円に伸びてしまっているものです。
スポークは自転車の力を受けている場所の中で、もっとも細い部分ですから、私などはこの部分がかなり気になる。スポークとハブの板部分(フランジを言いますが)が『面で密着していると、スポークが断線しづらい』。ところが、中古のハブ穴が伸びてしまっているものは、『点でスポークに触ったりする』上に、『スポークがハブのスポーク穴の中で、力がかかると動いてあそぶ』ので、ホイールは狂いやすく、スポークは切れやすくなる。
伸びていない方向へスポークを張るのが好ましいのですが、近くで見た時、かなり見苦しいことを覚悟しないといけない。運動用、通勤乗り捨てならば、それでも『可』でしょうが、まっさらのフレームにそうしたハブではそこだけが目立つ。私はけっこう気にするほうです。
ラージの方はノルマンデイのハブですが、両方のフランジが直角に切り立っている、最初期の丸穴から楕円穴に切り替わった直後のものです。
今では丸穴が珍重されますが、当時は「スゴイっ!穴が楕円に開いている!」と衝撃だったのです。楕円の穴のラージフランジはカンパとノルマンだけでした。アルテンバーガーは『雪だるまのような双子穴』が開いていた。
ノルマンディーは造りは雑で、球あたりも滑らかではありませんが、意外に丈夫でした。
私などは長年人間をやっているので、『国産ハブのフランジが、スポーク穴の3個分ぐらいもげて、千切れる』のを見ています(笑)。これはスモールフランジでも見たことがある。
ノルマンとカンパでは見たことがないので、私はなんとなく信用している。
一方の鉄のハブは、立派ですね。90年ほどでもそう言うことが起こらないのですから、軽さを求めなければ、スチールの自転車もよいものです。