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Channel: 英国式自転車生活
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ツール2016

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何気にツール・ド・フランスをインターネットで見ています。

なんというのか、私にとっては『大相撲』を見ている感じ。あまりアツくならず、誰が勝っても気にしない。淡々と観る。

観ていて気になるのは3つぐらい。

「ヨーロッパのなんと人工建造物の見えない場所の多いことか!」
ガードレールすらない。無駄な標識も少ない。遠景で風景を写して醜悪なセメントのビルとか橋がない。町の中の光景も、上空からの都市も、半世紀前のツールの映像とほとんど変わらない。

うらやましい。日本ではあんなフィールドはあの長距離でとれません。

「乗車フォームはメルクス時代からそれほど根本的に変わっていない。先頭集団の全員の腕が、終始肘を軽く曲げて乗っている。曲がっていなければ上半身筋肉群が有効に活用できないから。日本のように『大きく乗る』とか言って腕を伸ばし切って張りついた感じの選手はいない。」

「フルームのあの下りのフォームは新しい(笑)。パンターニはやはり空力を考えてサドルの後方に腰を落としていましたが、あれは何かあった時、車両が操作できないでしょう。しかし、フルームの股間がステムに来るあの乗り方も怖い。何かあったら飛び込み前転。」

見出しに『フルーム式の下りで速くなる』という特集が組まれることはなさそう。

ジョン・メイジャーが首相時代、ずいぶん先を見て、自転車ルート整備、ヴェロ・ドローム建設など、自転車競技の発展のタネを彼は蒔きましたが、ここへきて英国から強い選手が出てきているのは、あの時代の果実がみのってきているように見える。ロンドンの都市自転車交通システムを考えるための委員会のメンバーの一人はあのクリス・ボードマンですから。どこかの国の「有識者」とはずいぶんレベルが違う気がする。

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