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Channel: 英国式自転車生活
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今の時期の高齢者食

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だいたい朝はたまごとトーストと野菜・果物・ヨーグルト・プルーンのジュースなのは定番というか日課なのですが、夜はけっこう考える。昼は蕎麦だったりサンドイッチだったり。

この温度の上下と湿度で、やや食が細くなった感じがしたので、昨日はとろろにした。うちのとろろは変則的で、鰹節と昆布と椎茸でだしをかなり濃い目にとり、最高の味噌を足し、それでとろろを伸ばします。味の弱い感じのところは醤油を数滴ずついれて味を調える。たまごは一人分一個の勘定。

つまり、すごく美味いたまごかけご飯にとろろが濃厚に効いている感じとでも言うのか。

4年ほど前、「いやぁ、とろろは苦手なんで、ちょっとでいいです」と言っていた自転車乗りが3人来て、「いやぁ、これはいけますね」となんと一人がどんぶり2杯半も3人で食べ、炊飯器が空になった。何が苦手だ(笑)。

味噌は長野のものをよく使います。ひかり味噌の長期熟成とか戦国味噌とか弁天味噌とか、数種類を置いていてブレンドしたりしている。長野の味噌は昔ながらの塩の強いのもあるので、そういうのは薄めに使う。

すこし繊維質をとらせないと食が細くなっているのでいけないな、と今日はライス・カレー。

うちはカレーライスにもカレー粉やインスタントを使わない。インド式に作って、最終的にライスカレー用のカレーの味に作る。

高齢者用ですから、ニンニクなどは細かく微塵に刻む。火のかけ方が重要で、ニンニクの香ばしい香りが炒めている時にたちあがらなかったら、料理の修業が足りないと思うべし。これはインド料理屋へ入る前に香りで判断する時にも便利です。

上手く香りが出た時に、やはり高齢者用に細かく刻んだタマネギを入れ、しなしなになるまでとろ火で炒める。これはけっこう大量に使います。2人で大きめのタマネギ1個、中玉なら1個半は使う。

その同じ時に別のナベでニンジンを茹でておく。そちらには鳥のスープストックで茹でる。

炒めているほうのパンにひき肉を入れ、そこではじめてスパイスを入れる。インド式とはこの辺りの順序が違います。スパイスから香りがよく出たら、絶対に焦がしてはいけない。

パンのなかみすべてをニンジンをスープで茹でていたほうへ入れる。ここで刻んだジャガイモと、うちはズッキーニを入れる。ズッキーニを入れると、インドのダイコンや冬瓜をいれたカレーのような食感になります。

インド料理だとヨーグルトを足しますが、日本のカレーの味にするために、牛乳をヨーグルトの替わりに大匙一杯ぐらいいれる。入れすぎるとスパイスの香りが一瞬にして消えてしまうので注意。

鷹の爪2本ですから辛くないわけではない。市販のカレーの素にはコショウがかなり入っているので、あれの重い刺激が高齢者にはこたえる。うちは胡椒はほとんどいれない。

チャツネの甘さの替わりにきび砂糖をひとつまみ入れる。インドだとここからココナツパウダーを入れたりしますが、日本のカレーにするために、水で溶いたメリケン粉(古い言葉だ、世代がわかる、爆)を少しづつ足してとろみをつける。

スパイスの種類はあえて書きませんでしたが、察しの良い人はこれでツボはわかっただろうと思う。

じつはこれ、ネパール人のコック2人にふるまったことがある。彼らも気にいった。

うちの90にならんとする老母はインドの本格カレーも好きですが、梅雨の時期の疲れているときには、味の柔らかいこちらのほうが食が進む。

ささいなことですが、重要なことは、高齢者にペットボトルやドリンクボトルから水を飲ませてはいけません。誤嚥でむせる高齢者をずいぶん見た。うちではどんな飲み物でも必ず取っ手が両側についた紅茶カップで飲ませています。誤嚥は肺炎の元になりますから、これは家族が充分注意を払うべきでしょう。

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